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【FLONICA-SDGs】エネルギー(フラッシュ蒸気)の再利用-ドレン回収とは
みなさんこんにちは!フロニカ広報部です!
昨年は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年最初のブログは、SDGs第3弾!蒸気再利用の仕組みについてご紹介!
リネンサプライでは、まずリネンを洗う”水”が必要ですが、その後洗いあがったもののしわを伸ばすために”蒸気”が必要になります。「水と蒸気」。これらをどう再利用しているのか…このブログでご紹介していきます!
「ドレン回収」とは?
◆ドレン=蒸気(気体)が水(液体)に変化したもの
当社では、リネンを仕上げるために乾燥機やロール機(熱交換器)で熱蒸気を使用する際、”ドレン”(高温の熱水)が発生します。
➡ドレン回収とは
熱エネルギーを持ったドレンをそのまま捨てるのではなく、配管を通じて回収した上で、別の場所で再利用すること
〈ドレン回収の方法〉
- そのまま「温水」として機械や製品の洗浄等に利用
- フラッシュ蒸気(※1)を取り出して再利用★ ←今回はこの再利用方法!
- 高温を保ったままボイラー(※2)まで戻し、再度ボイラーへ直接給水
※1 高温高圧のドレンが、圧力が低い環境に放出されたときに一部が再蒸発してできる蒸気(生成過程は再蒸発であるが、普通の蒸気と同じ性質を持つ)
※2 水などの液体を熱して蒸気や温水を作る装置 (燃料は電気やガス、油などを使用)
メリット
◆水資源の節約
回収したドレンを蒸気と温水に分解し、その温水を連続洗濯機などに再利用することで新しい水の補給を最小限にすることができる。
◆省エネ促進
ドレンが持っている熱は元の蒸気が持っていた熱エネルギーの20%~30%に相当するため、これを効果的に回収し、再利用すればボイラー燃料を最大30%減らすことができる。
◆環境保全
ドレン回収によってボイラー燃料の使用量を減らすことができれば、その分CO₂排出量を低減でき、大気汚染を軽減することができる。
ドレン回収の仕組み①~④
① リネン乾燥機やロール機(※3)で使用した蒸気とともに発生した高温ドレンが配管を通じてフラッシュタンクへ(=ドレン回収)
※3 リネン投入、仕上げ、たたみまで全て行う機械
② スチームトラップ【=配管からドレンを自動的に排出するバルブ(機器)】によって高温ドレンが高圧から低圧域に排出されます。この圧力降下によってドレンの一部は再び蒸気に戻ります。(この蒸気を「フラッシュ蒸気」と呼びます。)
③ 溜まった蒸気は配管を通じて、連続洗濯機/自動洗濯脱水機へまわり、再利用
④ 溜まったお湯は配管を通じてドレンタンクへ。(⇒ボイラー用の補給水として再利用)
★このお湯は”水”ではなく、すでに”温水”(60度~70度)のため、これを使うことでボイラーの負荷を軽減し、燃料費の削減に!
▪▫▪ドレン回収前と回収後▪▫▪
- 1tあたりの平均重油使用量:〈回収前〉118L 〈回収後〉98L ➡20L分削減!
- 1tあたりの平均ガス使用量:〈回収前〉49㎥ 〈回収後〉44㎥ ➡5㎥分削減!
- 1日あたりのフラッシュ蒸気平均再利用量:3000kg~4000kg(=ボイラー4時間稼働分に相当!)
- 燃料使用量:1割~2割削減!
エネルギー資源の循環利用を大切に
◇◆エネルギーを有効活用するためにフロニカが目指すこと◆◇
- ドレン回収によるボイラー燃料3割削減
- ドレン回収によるボイラーへの再利用システム導入
地球温暖化防止への関心の高まりや原油価格の高騰などもあり省エネルギーや温室効果ガス削減などの対応も年々求められてる中、照明や空調などの電気の省エネ対策だけでなく熱・蒸気の省エネ対策も必要となります。
今回紹介したドレン回収など、工場内での効果的なエネルギー活用の仕組みを確立することで、日々使用するエネルギーを少しでも再利用できるよう取り組んで参ります。
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回もお楽しみに…(o^^o)